ふわふわの被毛に丸い瞳。ぬいぐるみのような可愛らしさで人気を集める小型犬といえば、「トイプードル」と「ビションフリーゼ」が代表的な存在です。
どちらも愛嬌があり、家庭犬として理想的な犬種ですが、初めて犬を飼う方にとっては「何が違うの?」「どっちが飼いやすいの?」と迷ってしまうかもしれません。
この記事では、見た目や性格、しつけのしやすさ、お手入れの手間などをふまえて、トイプードルとビションフリーゼの違いを分かりやすく解説していきます。
トイプードルとビションフリーゼの違いについて

まずは外見的な違いです。両犬種ともにふわっとした毛並みが印象的ですが、近くで見るとその違いは意外と明確です。
トイプードルは、巻き毛が特徴的で、レッドやアプリコット、ブラック、ホワイトなど毛色のバリエーションが豊富です。体型は細身で脚が長く、マズル(鼻先)もやや長くシャープな印象です。
一方、ビションフリーゼは純白の毛のみがスタンダード。被毛は「巻き毛」というよりも「綿毛」に近く、ふわふわで弾力があります。体型はややずんぐりとしていて、顔も丸く、まるで雲のようなシルエットになる「ビションカット」が定番です。

トイプードルとビションフリーゼ性格の違い
トイプードルは非常に頭が良く、しつけを覚えるのが早い犬種です。飼い主に対して忠実で甘えん坊な子が多いですが、繊細な面もあり、環境の変化やストレスに敏感な傾向があります。
ビションフリーゼは明るく社交的な性格で、誰とでもフレンドリーに接するタイプです。天真爛漫でマイペースなところもあり、多少の環境の変化にもあまり動じません。初対面の人や他の犬ともすぐに打ち解けられる、陽気なムードメーカーのような存在です。
トイプードルとビションフリーゼしつけやすさ・吠えやすさの違い
しつけのしやすさにおいては、トイプードルに軍配が上がります。高い知能を持ち、褒められることが大好きなため、トレーニングには積極的に応じてくれます。ただし、賢さゆえに飼い主の態度にも敏感で、厳しすぎるしつけにはストレスを感じてしまうことも。
ビションフリーゼも基本的には素直でしつけは可能ですが、覚えるまでに少し時間がかかることもあります。おおらかな性格のため、根気強く続けることが大切です。
吠えやすさについては、トイプードルのほうがやや神経質で警戒心が強く、物音に反応して吠えることがあります。ビションは比較的吠えることが少なく、穏やかに過ごせる傾向です。
トイプードルとビションフリーゼお手入れの違い
どちらの犬種も抜け毛が少ない「シングルコート」ですが、そのぶん定期的なトリミングと毎日のブラッシングが欠かせません。
トイプードルは巻き毛が伸び続けるため、月に1回程度のトリミングが必要です。毛が絡まりやすく、毛玉防止のためにもブラッシングは毎日行うのが理想です。
ビションフリーゼは特に毛量が多く、被毛が密に生えているため、毛玉ができやすいです。トリミングでは丸いシルエットを保つための「ビションカット」が定番ですが、これには高度な技術が必要なため、サロン選びも重要です。白い毛は汚れが目立ちやすく、こまめなシャンプーやケアが求められます。

トイプードルとビションフリーゼサイズと運動量
両犬種とも小型犬に分類されますが、ビションフリーゼのほうがやや大きく、骨太でしっかりとした体つきです。
トイプードルは体高24~28cm、体重は2~4kgほど。ビションフリーゼは体高23〜30cm、体重4〜6kg前後が一般的です。
運動量はどちらもそれほど多くなく、毎日の散歩と室内での遊びで十分です。トイプードルは知的好奇心が強いため、知育トイやトリックの練習なども取り入れると満足度が高まります。ビションフリーゼは体を動かすことが好きなタイプなので、ボール遊びや追いかけっこが向いています。
トイプードルとビションフリーゼ表で比較

ここで、トイプードルとビションフリーゼの違いを表にまとめてみましょう。
比較項目 | トイプードル | ビションフリーゼ |
---|---|---|
毛色 | 多彩(レッド・ブラックなど) | 白のみ |
性格 | 賢く忠実・やや神経質 | 陽気でマイペース・おおらか |
しつけ | 覚えが早くしやすい | 素直だが根気が必要 |
お手入れ | 定期的なカット・毎日のブラッシング | 毛玉対策と白毛のケアが必要 |
吠えやすさ | やや吠える | あまり吠えない |
おわりに
トイプードルとビションフリーゼは、どちらも愛情深く家庭にぴったりの小型犬ですが、性格やお世話の面で向き不向きがあります。
初めて犬を飼う方には、しつけやすくて飼い主との距離が近いトイプードルが向いているかもしれません。一方、ビションフリーゼは手間はかかるものの、明るく社交的な性格で、家族みんなで楽しめる存在です。
犬との暮らしは10年以上にわたる長いパートナーシップになります。見た目だけでなく、性格やライフスタイルとの相性をよく考えて、自分に合った犬種を選ぶことが大切です。