「ちょっとだけなら大丈夫でしょ?」
「うちの子、これ食べても平気だったよ」
そんな気持ちで与えた食べ物が、実は命に関わることもあります。
人間には無害でも、犬にとっては中毒を引き起こすものや、内臓に深刻なダメージを与えるものも。
この記事では、犬に絶対与えてはいけない食べ物を10個、理由とともにわかりやすく解説します。
大切な家族を守るために、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事をYouTubeでも公開しています。
犬に絶対与えてはいけない食べ物10選
1. チョコレート
チョコレートに含まれる「テオブロミン」という成分は、犬にとっては毒。
体内で分解する力が弱いため、中枢神経や心臓を刺激し、嘔吐・下痢・けいれん・不整脈・最悪の場合は死に至ることもあります。
特にカカオの濃度が高いビターチョコやココアパウダーは非常に危険。
「少し舐めたくらいだから大丈夫」と思っても、犬の体格や個体差でリスクは大きく変わります。
2. 玉ねぎ・ネギ類
玉ねぎ、長ねぎ、にら、にんにくなどの「ネギ類」は、犬にとって超危険食材。
中に含まれる有機チオ硫酸化合物が、犬の赤血球を破壊し、溶血性貧血を引き起こします。
加熱しても毒性はなくなりません。
スープや煮物の出汁に少し溶け出しただけでも、中毒を起こす可能性があるので注意が必要です。
3. ブドウ・レーズン
ブドウやレーズンは、犬が摂取すると急性腎不全を引き起こすことがあります。
中毒の原因物質はまだ完全には特定されていませんが、たとえ数粒でも症状が出る場合があるため非常に危険です。
症状としては、嘔吐、下痢、食欲不振、無気力など。腎臓にダメージが出ると回復が難しくなることもあります。
4. キシリトール
キシリトールは、ガムや歯磨き粉、ダイエット食品に多く使われる人工甘味料。
犬が摂取するとインスリンの過剰分泌を引き起こし、低血糖状態になります。
症状は摂取後30分以内に現れ、嘔吐、ふらつき、けいれん、意識喪失などの危険な状態になることも。
甘い味がしても、愛犬には絶対に与えないでください。
5. 鶏の骨(特に加熱済み)
鶏の骨は一見ヘルシーなおやつに見えますが、加熱すると割れ方が鋭利になりやすく、内臓を傷つける恐れがあります。
のどや消化管に刺さることで、出血や穿孔、命に関わる内臓損傷に発展することも。
生でも注意が必要ですが、加熱済みの骨は特に与えないようにしてください。
6. 生のイカ・タコ
生のイカやタコは、犬の消化器官にとっては負担が大きい食材。
消化不良を起こしたり、体調不良の原因になることがあります。
また、生のままだとチアミナーゼという酵素がビタミンB1を破壊し、脚の震え、ふらつき、けいれんなどの症状が出ることも。
火を通せば安全になりますが、塩分や味付けは避けてください。
7. アルコール
アルコールは、犬にとって致命的な毒物。
たとえほんの少しでも、中枢神経を麻痺させて昏睡・低体温・呼吸困難・心不全などの症状を引き起こします。
お酒だけでなく、アルコール入りのケーキやチョコレート、お菓子類にも注意。
アルコールの匂いや味に興味を持ってしまう犬もいるので、飲み残しにも気をつけましょう。
8. カフェイン
コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインも、犬にとっては毒。
人間には眠気覚ましでも、犬には興奮、不整脈、過呼吸、けいれんなど深刻な症状を引き起こします。
カフェイン中毒は重症化しやすく、命を落とすこともあるため、絶対に与えないようにしてください。
9. アボカド
アボカドには「ペルシン」という成分が含まれており、犬が食べると下痢や嘔吐、呼吸困難などの中毒症状が現れる可能性があります。
個体差はありますが、安全性が確立されていない以上、与えない方が無難です。
人間には栄養たっぷりな果物でも、犬にはリスクが大きい食材です。
10. マカダミアナッツ
マカダミアナッツは、犬にとって非常に毒性の高いナッツ類のひとつ。
数粒であっても、筋肉の震え、吐き気、発熱、ふらつき、歩行困難などの症状が出ることがあります。
体重や体質によって重症化しやすいため、ナッツ類全般に注意し、とくにマカダミアナッツは絶対に避けましょう。
まとめ
大切な家族を守るために
人間にとっては何気ない食べ物でも、犬にとっては命を脅かすものがたくさんあります。
「ちょっとくらいなら」「前は大丈夫だったし」は、取り返しのつかない結果を招くかもしれません。
大切な愛犬の健康と命を守るために、食べ物の管理は飼い主の責任です。
与える前に一度「これ、犬にあげても大丈夫かな?」と立ち止まって考えること。
その一瞬の気づきが、愛犬を守ることにつながります。