犬は家族であり、かけがえのない存在。
だからこそ「大好きだよ」という気持ちをたくさん伝えたいものですよね。
でも、私たちが“愛情表現”としてしている行動の中には、犬にとっては**「やめてほしい」「ストレスになる」**と感じているものが意外とたくさんあります。
犬は言葉で伝えられないぶん、しぐさや態度で「嫌だよ」「怖いよ」とサインを出してくれています。
それに気づかず続けてしまうと、犬との信頼関係に小さなひびが入ることも…。
今回は、犬が本当に嫌がっている人間の行動TOP10を、理由とともに詳しくご紹介します。
「うちの子、実は我慢してたのかも…」と気づくきっかけになるかもしれません。
犬が嫌がる行動は、Youtubeでも公開しています。
実は犬が嫌がる人間の行動TOP10
第10位:リードを強く引っ張る
散歩中、思うように歩かないからといってリードをグイッと引っ張る。よくある行動ですが、これは犬の首や気管に負担をかけ、身体的にも精神的にも大きなストレスになります。
犬にとって散歩は自由な時間。引っ張られるたびに「自由を奪われた」と感じるのは当然です。
リードはピンと張らず、“たるみ”を持たせるのが理想的な使い方。引っ張るのではなく、「声かけ」や「アイコンタクト」で意思疎通してあげましょう。
第9位:急に抱き上げる
小型犬によくあるのが、声もかけずにひょいと持ち上げる行動。
人間から見れば普通のスキンシップかもしれませんが、犬にとっては**「突然足場がなくなる恐怖」**です。
特に怖がりな子や体が小さい子は、これで強い不信感を持ってしまうことも。
抱き上げるときは、まず声をかけてから、優しく下から手を入れるように。小さな一手間が、犬の安心感に変わります。
第8位:強い香りをまとって接する
犬の嗅覚は人間の何千倍とも言われています。
香水、柔軟剤、ハンドクリーム、アロマオイルなど、私たちにとっては「いい香り」でも、犬にとっては刺激が強すぎる場合が多いんです。
特に顔まわりに手を近づけたとき、逃げるようなそぶりを見せたら、それは香りが原因かもしれません。
犬と過ごすときは、なるべく香りを控えめにするのがマナーでもあります。
第7位:寝ているところをちょっかい出す
眠っている姿があまりにも可愛くて、つい撫でたり、写真を撮ったり…でも、犬にとって「寝ているところを触られる」ことは、安心を壊される行為でもあります。
犬は私たちが思う以上に警戒心が強く、特にレム睡眠中は敏感。
驚かせることで、信頼を失ってしまうケースもあるので、寝ているときはそっとしておいてあげましょう。

第6位:写真を撮りまくる
「かわいく撮りたい!」という気持ちはよくわかりますが、フラッシュや何度もスマホを向けられるのは、犬にとって圧迫感やストレスになります。
シャッター音やレンズの光も、敏感な子には負担です。
特に「こっち向いて!」としつこく呼びかけ続けると、犬は混乱してしまうこともあります。
撮影は短時間でサクッと、犬がリラックスしているタイミングを狙いましょう。
第5位:服を無理に着せる
寒さ対策やおしゃれのために服を着せるのは珍しくありませんが、慣れていない犬にとっては“異物を装着された”という感覚になります。
特に帽子、靴、サングラスなどは不快に感じる犬がほとんど。
着せる場合は、サイズ・素材・時間に注意しながら、段階的に慣らしてあげることが大切です。
「可愛い」よりも、「快適」を優先してあげてください。

第4位:しつこく撫で続ける
撫でられるのが好きな犬でも、「もう十分」と思っていることはあります。
しっぽを振っていても、耳が下がったり、目線をそらしたり、体がこわばっていたら、それはサイン。
撫でるのはコミュニケーションですが、“一方的”にならないように注意しましょう。
撫でる時間は短めに、そして「もっと撫でてほしい」と犬が寄ってきたときに応えるのがベストです。
第3位:大声で怒鳴る、急な動作をする
犬の耳には人間の大声が何倍にも響きます。
突然の怒鳴り声や、バタバタとした動きは、犬にとってはパニックレベルの恐怖。
犬に叱るときは、感情的にならず、落ち着いた低い声で静かに伝える方が効果的。
驚かせるような行動は、信頼を壊してしまうので要注意です。
第2位:目をじっと見つめる
私たちは「目を見て話す」文化がありますが、犬の世界では違います。
じっと目を見つめることは“挑発”や“威嚇”の意味になるため、特に初対面の犬に対しては絶対にNG。
愛犬に対しても、じっと目を見続けるとストレスを感じる子もいます。
優しい視線で、そっとアイコンタクトを取る程度にしておくのがポイントです。
第1位:ぎゅーっと抱きしめる
愛情表現の王道とも言える“ハグ”。でも犬にとってはそれが**「拘束」や「不自由さ」**に感じられることがあります。
しっぽを振っていても、体が固まっていたり、目をそらしている場合は、無理して耐えているサインかも。
スキンシップは、犬が自分から寄ってきたときに、そっと優しく触れるくらいがちょうどいい。
「嬉しい」と「イヤだ」の境界線を、しっかり見極めてあげましょう。
まとめ
犬の“やめて”を見逃さないことが信頼につながる
犬は人間のように言葉を話せないぶん、表情・耳・しっぽ・姿勢など、体全体で感情を表しています。
今回紹介した10の行動は、多くの飼い主さんが「良かれと思って」やってしまいがちなものばかり。
でも、本当の愛情は“してあげること”ではなく、**“犬の気持ちを尊重すること”**から生まれます。
今までの接し方をほんの少し変えるだけで、犬はもっとリラックスし、あなたとの時間を楽しめるようになるはずです。