猫はとても感情が豊かで、繊細な生き物です。
でも、その気持ちをストレートに表現することはありません。
怒った顔もしないし、「やめて」と言葉で伝えることもない。
だからこそ、私たち人間の行動が猫にとってストレスになっているのかどうかを、普段から意識する必要があります。
今回は、猫が実は嫌がっている“人間の行動”トップ10をランキング形式でご紹介します。
これを知っておけば、今よりもっと、猫との信頼関係を深められるはずです。
猫が嫌がる行動はYoutubeでも公開しています。
実は猫が嫌がる人間の行動トップ10
第10位|知らない人を急に家に入れる
来客があると、つい「ほら〇〇ちゃんだよ〜」と紹介したくなりますよね。
でも猫にとっては突然の“異物”。知らない人の声、匂い、足音…どれもが不安材料。
特に保護猫出身の子や、繊細な性格の猫は、知らない人が来た瞬間に押し入れやベッドの下に避難します。
猫を無理に出して見せるのではなく、「静かな場所で隠れてていいよ」と見守る方が、猫には優しい配慮です。

第9位|大きな声で話しかける・叫ぶ
猫と話すのは楽しいもの。でも声が大きすぎると、それだけで緊張させてしまいます。
猫の聴覚は人間の約3〜5倍も敏感。人間の笑い声や叫び声は、猫には雷鳴レベルの大音量に聞こえているかもしれません。
「かわいい〜!!!」と声を張り上げて近づくのではなく、静かに名前を呼んでみてください。
耳をピクッとさせて、ちゃんとあなたの声に反応してくれますよ。
第8位|お風呂や水場に無理やり連れていく
水が嫌いな猫は多く、急にお風呂に連れていかれるのはパニックレベルの恐怖体験になります。
過去に「お風呂で暴れた」「洗ったら怯えるようになった」なんて経験がある飼い主さんも多いのでは?
もちろん健康のために必要なケアもありますが、無理やりはNG。
ドライシャンプーを使ったり、爪切りや耳掃除だけ別日にするなど、負担の少ないケア方法を考えましょう。
第7位|香水・アロマ・柔軟剤など香りが強すぎる
人間には心地いい香りも、猫には“刺激臭”。
香水やアロマの中には、猫にとって有害な成分が含まれていることもあります。
ラベンダーやティーツリーなど、精油の種類によっては中毒症状を引き起こす可能性も。
猫のいる空間では、香りを控えめに。柔軟剤も「無香料タイプ」がおすすめです。

第6位|しっぽを引っ張る・無理に触る
猫のしっぽには多くの神経が通っていて、痛みや不快感を非常に感じやすい部位です。
子どもがふざけて引っ張ったり、無邪気にいじったりすると、それだけで信頼が崩れることも。
しっぽをブンと振っているときは「イライラしてる」サインでもあります。
そんなときは“触らないで”のメッセージ。しっぽは見るだけにしておきましょう。
第5位|四六時中かまうこと
「どこに行くの?」「今何してるの?」と常に気にかけてしまうのは、猫好きの宿命。
でも猫にとっては、“ずっとつきまとわれる”ような感覚かもしれません。
猫には猫のスケジュールがあります。昼寝、爪とぎ、毛づくろい、観察…。
構いたくなる気持ちをぐっとこらえて、猫の時間を尊重することが信頼関係への第一歩です。
第4位|急に大きな音や動きを出すこと
猫の警戒心はとても強く、物音に対しては即座に反応します。
掃除機、玄関のドア、食器の落下音…。どれも猫にとっては**「命の危機」レベルの衝撃音**かもしれません。
「驚かせるつもりじゃなかった」と思っていても、猫にとっては結果がすべて。
そばにいるときは“静かに・ゆっくり”を意識しましょう。
第3位|寝ているときに触る・起こす
寝ている猫にちょっかいを出すのは、かわいさゆえの誘惑ですよね。
でもこれは、人間でいうところの“深夜に突然起こされる”のと同じくらいのストレスになります。
猫は一日の約60〜70%を寝て過ごす生き物。
“寝ている=安心している”証拠なので、そっと見守ってあげてください。
第2位|無理に抱っこすること
猫が“自分から膝に乗ってくる”のと、“抱っこして乗せる”のは全然違います。
前者は愛情、後者は拘束。猫によっては**「捕まった」と感じてパニックになる子もいます。**
特に苦手な子に無理強いすると、その後近寄ってこなくなることも。
抱っこが好きな子かどうか、まずは猫の反応をよく観察しましょう。
第1位|目をじっと見つめること
猫にとって“じっと目を合わせる”という行為は**“ケンカを売られている”合図**。
いくら愛情があっても、真正面から目を見つめると「なんなのこの人…」と警戒されるかもしれません。
信頼を伝えたいときは、**“ゆっくりまばたき”**をしてみてください。
猫もゆっくりまばたきで返してくれたら、それは「あなたのこと、信頼してるよ」というサインです。

まとめ
“やらない優しさ”も、猫との愛情表現
猫との暮らしは、**「距離感」と「空気感」**がすべて。
どれだけ猫を愛していても、それを押しつけてしまうと、逆効果になることもあります。
大切なのは、「こうしたら猫はどう感じるかな?」と一度立ち止まって考えること。
そうすることで、猫は少しずつあなたを信頼し、甘えてきてくれるようになります。
猫の“嫌がる行動”を避けることも、立派な愛情表現。
静かに寄り添い、猫のペースを尊重することこそが、最高のコミュニケーションになるのです。