一生に一度は飼ってみたい、そんな夢のような猫がいる。
でも、どれだけ可愛くても、見た目が珍しくても――それだけじゃ飼えない。
価格、性格、飼育環境、法律…「この子、かわいい!」の気持ちだけでは済まされない、“難易度S級”の猫たちを紹介します。
この記事では、見た目に反して実は飼育が難しい猫の種類10選を紹介。特別な知識や環境が必要な猫たちの本当の姿に迫ります。
このお題についてはYoutubeでも公開しています
実は飼うのが難しい猫の種類10選
① サバンナキャット
サーバルキャットとイエネコのハイブリッド。
その体つきはまるでミニチーター。足が長く、筋肉質で圧倒的な存在感を放ちます。
価格は100万円以上が当たり前、F1〜F5まで交配の世代によって性格も違います。
中には特定動物として届け出が必要な自治体もあり、飼育には法的ハードルも。
見た目に惹かれて飼った人が手に負えず、手放すケースもあるので要注意。
② アシェラ
「世界一高価な猫」として話題になったアシェラ。
見た目はサバンナキャットに近く、1000万円以上の価格で販売されていたことも。
しかし、のちに詐欺疑惑が持ち上がり、実在性自体が不明確に。
市場にもほとんど出回らず、「本当に存在するのか?」というレベルの都市伝説的存在になっています。
③ カラーポイントショートヘア
シャム猫から派生した品種で、スリムな体型に上品な毛色が特徴。
性格は繊細かつ甘えん坊ですが、非常に賢く、退屈すると問題行動を起こすことも。
日本では流通がほとんどなく、海外ブリーダーからの輸入が基本。
飼うには言語・輸送・健康管理…すべてにおいて「本気」が求められる猫です。

④ トイガー
まるで虎のような縞模様が特徴の猫。
見た目は野生そのもので「部屋に小型トラがいる」ような迫力があります。
性格は社交的で人懐っこい一方、運動量が多く、広いスペースや遊びが必要。
さらに日本国内にいるブリーダーはかなり限られ、価格も数十万円〜と高額です。
⑤ ピーターボールド
ロシア原産の無毛猫。毛がないどころか、肌が完全に露出しているスキンヘッド猫。
その奇抜な見た目とは裏腹に、性格はおとなしく甘えん坊。
ただし、皮膚のケアがかなり重要で、日焼け・乾燥・寒さへの対策が欠かせません。
医療・保温・保湿の手間を惜しまず、本気で向き合える人向けの猫です。
⑥ ベンガル
ヒョウ柄の被毛が目を引く、エキゾチックな猫。
野性味あふれる見た目に憧れて飼う人が多いですが、とにかく運動量が多い!
遊びが足りないと家中を走り回り、家具やカーテンを傷つけることも。
また水が好きな個体も多く、風呂場やキッチンに入り込むなど予測不能な行動も。
「運動・知的刺激・安心できる環境」の3点セットがないとストレスで病むこともあります。
⑦ エジプシャンマウ
古代エジプト風の姿が美しく、天然の斑点模様が魅力。
運動能力が高く、**世界最速の猫(時速48km)**とされることも。
その反面、非常に繊細で警戒心が強く、人見知りが激しい傾向もあります。
ストレスを感じるとすぐ体調に出るため、多頭飼いや来客が多い家庭には不向きかも。

⑧ スフィンクス
無毛猫として有名なスフィンクス。表情豊かで人懐っこく、SNSでも人気です。
しかし、皮脂が溜まりやすく、毎週のシャンプーが必須。耳掃除や爪の手入れもこまめに必要です。
温度変化にも弱く、寒さ・暑さ両方への対策が必要。
飼うには“美容師”のような細やかなケアが求められます。
⑨ シャルトリュー
フランス原産の青灰色の毛並みが美しい猫。落ち着いた性格で「フランスの宝」とも。
でも、太りやすい体質で、油断するとすぐにぽっちゃり化。
さらに無口で痛みを我慢しやすい性格のため、病気のサインに気づきにくいという落とし穴も。
「静かで飼いやすい」と思っていると、体調を崩してしまうこともあるので注意が必要です。
⑩ ノルウェージャンフォレストキャット
美しい長毛と優雅な姿で大人気。
でも、毛の手入れがとにかく大変。毎日ブラッシングしても毛玉ができるほどの密毛です。
大型猫のため、広いスペースや高いキャットタワーが必要。
また、寒さには強いけど、日本の夏には非常に弱い。エアコン管理は必須です。
まとめ
珍しい=理想の猫?その前に知っておくべきこと
「珍しいから」「見た目が好みだから」といった理由で猫を選ぶのは、時に危険です。
今回紹介した猫たちは、確かに魅力的。でも、その分環境・費用・知識・覚悟が必要な存在でもあります。
猫は“飼う”ものではなく、“共に生きる”家族。
見た目や値段よりも、その子の性質や生活スタイルに自分が合っているかが何より大切です。
憧れの猫がいるなら、まずは調べてみてください。ブリーダーや保護団体、獣医師の意見を聞くのも◎。
「一緒にいると幸せ」そんな関係を築ける猫との出会いがありますように。